自動シャッター機能の技術検証を行いました。
レリーズ仕組み調査
一眼レフやミラーレスカメラで長時間露光行う際に用いるアクセサリとしてレリーズがあります。
中華品も多く出回っており、筆者も使っていますが、特に問題なく使用できています。
中華レンズを買った際、なぜかおまけで付属してきたものがあり、バラしてみたところ、非常に簡単な仕組みであることがわかりました。
カメラとの接続は3軸オーディオミニプラグで、3軸をそれぞれショートさせることで、AF、シャッターを制御できる仕組みでした。
FocusとGNDをショートさせると、カメラのシャッター半押し状態、ShootとGNDをショートさせるとシャッター全押し状態になります。
ラズパイのGPIOを使って、ShootとGNDをショートさせることができれば、ラズパイから電気的にカメラのシャッターを切ることができます。
電子スイッチ
電圧を印加し、流れる電流を制御する素子といえば、学生時代習ったトランジスタが思いつきました。
さらに詳しく調査をしたところ、フォトカプラーという素子(中身はLEDとトランジスタを組み合わせたもの)が電子スイッチに良いとわかりました。
入力と出力で電気的に断絶しており、カメラに加電圧がかからなくてすみます。
初めて使う部品なので、動作確認を行いました。
フォトカプラー動作確認
使ったフォトカプラーはAmazonで発売している以下です。
Amazon | uxcell フォトカプラー 10個 2.54mm 4ピン DIPマウント PC817 プラスチック製 | フォトカプラ | 産業・研究開発用品 通販
ラズパイ3Bを使った、動作確認回路の回路図は以下になります。
ラズパイの動作はシェルを使います。以下のコマンドで出力側LEDが1秒間点滅します。
raspi-gpio set 20 op # output設定 raspi-gpio set 20 dh # high出力 sleep 1 raspi-gpio set 20 dl # low出力
ラズパイレリーズ制御回路
うまくフォトカプラーを動かすことができたので、レリーズを接続した回路を作成しました。
回路図は以下です。
FOCUSは不要なので、SHOOTと短絡させています。
フォトカプラーのコレクタ、エミッタを逆に接続すると動作しなかったのでご注意ください。
実際に接続したところが以下。上記のシェルを打ち込んで、カメラのシャッターが作動しています。
これで、赤道儀の回転動作と合わせて、自動でカメラを動かすことができます。
5分間露光を10回行う、などが自動でできるようになりました。